彼は各パーツが受ける重力の影響を均一化することによって、時計がどんな姿勢でも安定した精度を維持できないか研究した。時計スーパーコピーそしてトゥールビヨンを考案し、1801年に特許を取得している。この複雑機構は総じて部品点数が多く、精工さも求められる。さらに熟練の時計師が時間をかけて組み立て、デリケートな調整も要求されるのだ。とくに懐中時計時代において高精度を実現する有効なシステムとして重宝され、1930年代には腕時計サイズまで小型化することに成功した。
高額なことを抜きに考えれば精度の面でトゥールビヨン搭載のメリットは大きく、重宝してきた時代があった。しかし1969年に安価で比較にならないほど精度の高いクォーツが登場したことで、残念ながらトゥールビヨンは衰退することになる。
その後1980年代後半に起こった機械式時計ブームによってトゥールビヨンも再び日の目を見ることとなり、復活。今日においてはコンプリケーションの“顔”として、各社が技術力をアピールする意味合いが強く、キャリッジの軽量化や多軸トゥールビヨンの開発によってスペック自体も向上。ユーザーにとってのステータスシンボルになっている。
トゥールビヨンとはフランス語で“渦”を意味し、辻風や竜巻などを表す際に用いられる。ずばりその名の通り、渦を巻くように回転することからこう命名された。チューダー(チュードル)ではムーブメント内のどこが渦を巻くかというと、通常は個々で独立しているテンプ、アンクル・ガンギ車など脱進機と調速機をカゴ状のパーツにまとめた「キャリッジ」(画像中央部)と呼ばれる部位である。
ミュベール×ディッキ URL 2023年07月29日(土)07時52分 編集・削除
ミュベール( )の2022年プレフォールコレクションから、ディッキーズ( )とのコラボレーションウェアが登場