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大切な方へ心からの贈り物、一生モノにもなる高級腕時計


知っておくべき旧モデル
 しかし、チューダーがロレックスと過去を共有していたからといって、その歴史の中には信じられないほどクールでコレクション性の高いモデルが存在しないわけではない-多くのチューダーの時計は独自の物語をもっているのだ。 以下のセレクションは、私が最も魅力的だと思うヴィンテージ・チューダーの中から個人的に選んだものだ。また、ヴィンテージ・ロレックスの世界とヴィンテージ・チューダーの世界が完全に切り離された、収集上のルールが存在することに注意しよう。例えば、ギルトダイヤルと尖ったリューズガードのチューダー サブ(マリーナー)は、それがないものよりも遥かに価値が高いとみなされる。ビッグクラウンのチューダーサブは、ビッグクラウンのロレックス サブ(マリーナー)ほどの高価格帯ではないが、希少価値の極めて高い時計として扱われるはずだ。トロピカルダイヤルのチューダーは、現時点でもかなり人気が高く、価格は跳ね上がるだろう。 ダイヤル種類の詳細については割愛するが、ヴィンテージ・チューダーの世界に足を踏み入れようとする読者は押さえておく必要があり、転職の面接の話のネタにチューダーの歴史的リファレンスが出たとしても、役立つ情報だ。


1. レンジャー。これはチューダー版エクスプローラーと考えることにしよう。 エクスプローラーIと同じ3、6、9、ダイヤルレイアウトを共有し、真っ当な価格のロレックス エクスプローラーRef.1016マットダイヤルの約半分の価格で、非常に多くの仕様を共有している。 もちろんスネークヘッドの針は、外観の印象を大きく変えてはいるが。

2. アドバイザー。私の好きなコンプリケーション(複雑機構)のひとつだ―1957年に発売されたアドバイザーは、ロレックスファミリー唯一のアラーム機能を備えた時計だった(現在でもそうである)。 アドバイザーは、ヘリテージアドバイザーとして2011年に復刻されたが、初代の個体と共通する仕様はわずかだ。


3. スノーフレーク サブマリーナー。時計オタクは、その心臓部に汎用ムーブメントを載せたチューダー サブマリーナーを貶すかもしれないが、デザインにみる目のある人は"すごい、この素晴らしい短針の先を見て!"と言うだろう。 1970年代から80年代初頭までの長い期間 、チューダー  サブマリーナーは、スノーフレーク型の針を搭載していた。この特徴的な外観は、スノーフレーク サブマリーナーをカルトクラシックの座に昇格させており、ほとんどのヴィンテージ・ロレックスの本格的なコレクターは、少なくとも1本のスノーフレークを所有している―なぜって、まあ、それは実にクールだからだ。また、このモデルは一般的なRef.5513/1680に比べて手頃だ。デイトなしのスノーフレークは、デイト付きに比べて極めてレアで、これらの価格は上昇し始めている。それでも、このモデルは超クールな存在であり、ペラゴス(本記事でレビュー対象モデル―この時点でそうは思えないかもしれないが、辿りつくことを約束しよう)とブラックベイの両モデルは共に、スノーフレーク針を採用している点が実にクールだ。


4.ミリタリー官給品のサブマリーナー全て。ほとんどのHODINKEE読者は、おそらくロレックスのミリサブ(ミリタリーサブ)に精通しているだろう。これらは、英国MOD(国防省)に発注され、ミルスペックを満たすために、極めて細かい点に至るまで(剣型の針、目盛りが周回するベゼル、固定バネ棒ラグ、サークルTダイヤルなど)変更が施された。市販されることがなかったことから、コレクター界に流通している個体は非常に貴重だ。また、1964年頃から1966年頃までのアメリカ海軍、アルゼンチン空軍、そして最も有名なのはフランス海軍、マリーンナショナーレ(MN)など、世界の名だたる軍組織でも採用されていた。MNは60年代後半から80年代初頭にかけてチューダー サブを大量購入していた。彼らはブレスレットなしで購入し、これらの時計は市販されている仕様と同じだった。兵士に支給されると、"MN"の後に年号が刻印される。ここではその一つを紹介した。MNは軍専属の時計メーカーを所有していたので、多くのダイヤル、針、ベゼルが交換され、"フランケンサブ"と呼ばれる多くの正規品が製造された。つまり、MNのサブは、判別する手立てが裏蓋のエングレービング以外にないため、偽物が多いことで悪名高い。


5.手巻きムーブメントを搭載した全クロノグラフ:1970年代に最もクールなクロノグラフを製造していたメーカーを私に尋ねれば、私は躊躇することなく、チューダーと答えるだろう(続いて、ホイヤーとロレックスを挙げる)。1970年代のチューダーの手巻きクロノグラフは、ひたすら素晴らしい外観を備えていた- 明るい色を自在に採用するのは、ロレックス(Ref.1655 "オレンジ針"に加護あれ)では決して見ることができないだろう。全モデルに2レジスターと6時位置のデイト表示のバルジュー社製Cal.7734ムーブメントを採用していた。Cal.72はCal.7734の改良版だったが、ロレックスとチューダーのムーブメントの違いは、クロノグラフでは他より少なかったかもしれず、当時のロレックスがデイトナに改良されたCal.72を採用していたことを忘れてはならない。最も魅力的なチューダー クロノグラフは、2010年に発表されたヘリテージ クロノグラフのインスピレーションとなったRef.7031“ホームベース”だ。 私はかつてチューダー Ref.7159 “モンテカルロ ”を所有していたが、それは私が手放して後悔している唯一の時計だ。

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