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エルメス、タグ・ホイヤーetc……意外な変貌にドキッ!とする名作時計の現在進行形

名作と呼ばれる時計は数多くある。その中でもハリウッドの銀幕スターをも魅了するような美しいデザインの名作時計は、今なお進化を遂げる現在進行形モデルなのだ。その有名すぎるアイツの変貌にドキッ!

HERMÈS
エルメス/ケープコッド
歴代のデザイナーたちを本気にさせた美しきスタイル



SSケース、縦29×横29mm、クオーツ。36万8000円/エルメスジャポン 03-3569-3300 ©Calitho
名作時計の誕生には、反骨心ともいえる作り手の情熱が欠かせない。1991年にデザイナーのアンリ・ドリニーが手掛けたケープコッドこそ、その証左だ。

正方形の時計を作ってほしいという当時の社長に対し、ドリニーが提案したのはエルメスのジュエリー「シェーヌ・ダンクル」から着想を得たデザイン。そして「文字盤は正方形だろ」と、とぼけたのだった。

逸話は終わらない。’98年にはマルタン・マルジェラがこれに着目。基本スタイルをいっさい変えることなく、独創的なドゥブルトゥールストラップを考案し、自身のクリエーションに昇華したのだ。

新作にもその伝統は息づき、幾何学模様を纏った文字盤がその美しい魅力を伝えている。

CARTIER
カルティエ/タンク サントレ
ハリウッドの銀幕スターも虜にした名作を復活



11月発売予定。世界100本限定。Ptケース、縦46.3×横23mm、手巻き。255万円[予価]/カルティエ 0120-301-757 ©Cartier
タンクは多くの派生モデルを持ち、そのいずれもがタイムレスな魅力を持つ。

それは基本の精神性を変えることなく、時代の感性を自在に受け入れ、アレンジし続けてきたからだ。ゆえにそのクリエイション自体がひとつの価値観となり、名作と讃えられるのだ。

タンク サントレは1921年に誕生。モデル名はフランス語でカーブを意味し、手首に沿うようなケースのシェイプから名付けられた。

心地良い装着感までも両立させた美しき魅力は時代を超越し、’80年代にはタンク アメリカンに受け継がれた。

そしてこの最新作は’29年に俳優、フレッド・アステアに販売されたアーカイブに着想を得たアラビア数字のインデックスが魅力だ。

MAURICE LACROIX
モーリス・ラクロア/アイコン オートマティック スケルトン
スケルトン文字盤の先駆けがさらに洗練



SSケース、45mm径、自動巻き。63万円[11月発売予定]/DKSHジャパン 03-5441-4515
現在のウォッチデザインのトレンドであるスケルトン文字盤は、凝ったムーブメントの仕上げに加え、デザインされたオープンワークが個性を演出する。

モーリス・ラクロアは、1993年にブランド初のスケルトン文字盤のカリプソ・スケルトンを発表した、この分野におけるパイオニアでもある。

自動巻きを初搭載したアイコンの新作では、その本領を発揮。

DLCコーティングを施したブラックのブリッジは、1時位置から同心円状に広がる特徴的なデザインに加え、サンドブラストとサテンの異なる仕上げで立体感を強調する。

存在感のあるベゼルとも調和し、スケルトンの美観をさらに洗練させるのだ。

TAG HEUER
タグ・ホイヤー/ホイヤー モナコ キャリバー11 ガルフ エディション
印象的なガルフストライプが復活



SSケース、縦39×横39mm、自動巻き。63万円/タグ・ホイヤー 03-5635-7054
世界初の自動巻きクロノグラフムーブメントを搭載したモナコは、斬新な角形ケースとも相まって名作の誉れも高い。

そして何よりもその名声を築いたのは、映画『栄光のル・マン』においてだろう。主演のスティーブ・マックイーンが腕に着用したシーンは今も鮮烈に記憶に残る。



そしてモナコとともに強く印象づけたのが、レーシングカーを彩ったブルーとオレンジのガルフストライプだ。

今年、タグ・ホイヤーはガルフ オイル インターナショナルとパートナーシップを締結して、改めてその絆を深めた。

記念モデルはモナコブルーとストライプが並び、華やかに文字盤を飾る。その腕元に“ル・マンの熱狂”が蘇ってくるだろう。


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オンリーウォッチ2021に「モンブラン 1858 スプリットセコンド クロノグラフ」の特別モデルが出展

モナコ大公が支援するチャリティオークション「オンリーウォッチ」
 時計愛好家には知られた存在となる隔年イベント「オンリーウォッチ」にモンブランの時計づくりのノウハウを注ぎ込んだユニークピースが出品される。スーパーコピー時計モナコ公国アルベールⅡ世大公の後援の下、モナコ筋ジストロフィ協会により組織されるこのオークションは、収益金の全額がデュシェンヌ型筋ジストロフィ国際医学研究プロジェクト協会に研究費として寄付されるチャリティオークションのひとつだ。毎回、世界の名だたるウォッチブランドが参画しており、今年で開催8回目を数える。グループや企業の垣根を越えて各メーカーが技巧の数々を披露する檜舞台とも言える。出展された世界でただひとつのユニークピースたちは2019年9月25日のモナコでのお披露目を皮切りに、ドバイ、パリ、ロンドン、ニューヨーク、東京、シンガポール、香港、台北でプレビューされた後、11月9日にジュネーブでファイナルオークションに掛けられる。東京でのプレビューは10月22日(火)と23日(水)、クリスティーズの東京オフィスにて開催される。

1930年代のミネルバのクロノグラフが着想源のハイコンプリケーションモデル



1930年代のミネルバ製クロノグラフをインスピレーションの源としている。歴史的な時計から着想を得た「モンブラン 1858」プロダクトラインの始まりは2015年のSIHHだった。今回発表された「モンブラン 1858 スプリットセコンド クロノグラフ オンリーウォッチ2019」は青く輝く天然石アガートに包まれたスプリットセコンドクロノグラフだ。リシャールミル コピーヴィンテージ風なデザインを生かし、山岳探検のスピリットを表現している。最大3分間測定可能なテレメーター(雷などの光と音の観測できるまでの時間差を利用して観察対象までの距離を割り出す機能)スケールとタキメータースケールを有する。
モンブラン初となるグレード2のチタニウムをケースに採用
 同作は1930年代のミネルバのミリタリー モノプッシャークロノグラフに再解釈を加えてコレクターの心をくすぐる要素で構成されている。直径44mmのケースにはグレード2のチタン(純チタン)が採用されるため、着用時の軽さも期待されるところだ。ユニークピースというだけでなく、モンブラン史上で初めてグレード2チタンが採用されたことにも着目したい。搭載されるのはモンブランの自社製モノプッシャークロノグラフムーブメント、Cal.MB M16.31だ。



クロノグラフ機構の中でも特に複雑な技巧を要するとされる「ラトラパンテ」(スプリットセコンド)クロノグラフを有するCal.MB M16.31を搭載。ケースバックのサファイアクリスタルを通して、その動きを鑑賞することができる。



モンブラン「モンブラン 1858 スプリットセコンド クロノグラフ オンリーウォッチ 2019」
モンブランの山型エンブレムをロゴの中央に配置した1930年代ブランドロゴがクラシック風味を一層味わい深いものとしている。白いスーパールミノーバとルミニッセント加工を施したアラビア数字とカセドラル型の針、これらのテイストも1930年代のオリジナルのミネルバクロノグラフから着想を得たデザインコードである。クロノグラフマニアの心をくすぐるクラシックな要素と軽やかなチタニウムケースが同居する唯一無二のユニークピースの落札価格にも注目したい。手巻き(Cal.MB M16.31)。25石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約50時間。Ti(直径44mm、厚さ 14.55mm)。3気圧防水。世界限定1本。落札予想価格4万2000〜4万8000ドル。


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ブティック限定のブランパン「ヴィルレ ウルトラスリム」

プラチナケースでブルー文字盤を備え、時間と分が重きを成す原点への復帰を示すモデルとなった新作の「ヴィルレ ウルトラスリム」は、世界限定88本と少量生産で、世界中に展開するブランパン ブティックでのみ購入可能だ。



新しいヴィルレ ウルトラスリムは、名高いキャリバー1150をベースにした自社製の手巻きムーブメント11A4Bを搭載する。2つの香箱と高性能なヒゲゼンマイを備え、100時間のパワーリザーブを実現した。カルティエ 時計 電池交換この構造は安定したエネルギーを供給できるため、時計を巻き上げてから停止直前まで高い精度を保証する。
ブランパン「ヴィルレ ウルトラスリム」ブティック限定モデル
自動巻き。PTケース(直径40mm / 厚さ7.39mm)。パワーリザーブ約100時間。30m防水。2,840,000円(税別)。世界限定88本。


ドレスウォッチは薄型でプラチナしか認めない紳士に向けて
 新作のヴィルレ ウルトラスリムにはパワーリザーブ表示機能が搭載されたが、エレガントな文字盤を損なわないよう裏面に配されている。ケースバックから覗けるムーブメントには繊細な装飾が施こされ、こと全面的に刷新されたブリッジには伝統的なコート・ド・ジュネーブと面取り加工が施されている。


新設のパワーリザーブは奥ゆかしくケースバックに


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ティソ 2021新作「シースター 1000 オートマティック」

80時間ものロングパワーリザーブを有する「パワーマティック 80」ムーブメント搭載の「ティソ シースター 1000 オートマティック」に、ミラネーゼ ブレスレットを含む新色が発表された。国内発売は7月を予定している。

最強の価格競争力を持つ300メートル防水ダイバーズ
 ティソが自信を持つダイバーズは1000フィート=300m防水を基本としているため、モデル名は「シースター 1000」と名付けられている。ねじ込み式リューズ&ケースバック構造により300m防水を実現、対傷性能に優れたセラミックを採用した逆回転防止ベゼルを装備する自動巻きダイバーズ「シースター 1000 オートマティック」は、ダイバーズには稀なシースルーバックから、Tissotが誇る最長80時間駆動のフラッグシップムーブメント「Powermatic 80」の動きが覗える。

ティソ「シースター 1000 オートマティック」T120.407.11.041.02
自動巻き(Powermatic 80)。23石。2万1600振動/時。SSケース(直径43mm / 厚さ12.7mm)。パワーリザーブ約80時間。300m防水。ブルーダイアル。ミラネーゼブレスレット。83,000円(税別)。


ティソ「シースター 1000 オートマティック」T120.407.11.091.00
自動巻き(Powermatic 80)。23石。2万1600振動/時。SSケース(直径43mm / 厚さ12.7mm)。パワーリザーブ約80時間。300m防水。グリーンダイアル。ミラネーゼブレスレット。83,000円(税別)。

ティソ「シースター 1000 オートマティック」T120.407.37.051.01
自動巻き(Powermatic 80)。23石。2万1600振動/時。SSケース(直径43mm / 厚さ12.7mm)。パワーリザーブ約80時間。300m防水。ブラックダイアル。ブラックラバーストラップ。93,000円(税別)。

世界限定15本のクロノスイス「オープンギア・トゥールビヨン」

2000年、クロノスイスは世界初のレギュレーター式ダイヤルにトゥールビヨン脱進機を搭載した「レギュレーター・トゥールビヨン」を発表。そして同モデルの誕生20周年を記念して2020年『オープンギア・トゥールビヨン』が誕生した。「オープンギア・トゥールビヨン」のベースとなったのは「フライング・レギュレーター オープンギア」。12時位置の時間を表示するサークルが、ベース部分より一段高く設置され、まるで浮かんでいるようにレイアウトされたデザインが特長のモデルだ。『オープンギア・トゥールビヨン』は、この斬新なフライング・レギュレーターのパワーソースにトゥールビヨン脱進機を採用し、独創性を存在感にあふれたエレクトリックブルーの外観が与えられた。

エレクトリックブルーのフライング・トゥールビヨン


クロノスイスのお家芸ともいえる独立表示のレギュレーター式ダイヤルと、複雑機構の代名詞であるフライング・トゥールビヨンを組み合わせ、神秘的なブルーで彩られた『オープンギア・トゥールビヨン』は、まさにクロノスイスが目指すモダン・メカニカルを象徴するタイムピースといえるだろう。
クロノスイス「オープンギア・トゥールビヨン」
手巻き(Cal.C.303)。23石。28,800振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径44 mm、厚さ13.1 mm)。100m防水。580万円(税別)



搭載されるムーブメントは新設計の手巻きキャリバーC.303。ブルーCVDでコーティングされ、メインプレートはコート・ド・ジュネーブ模様が、またブリッジやスプリングバレルはスケルトン仕上げが施され、シースルーケースバックを通して、そのスタイリッシュに仕上げられたムーブメントの動きを見ることができる。
 ケースサイズ44mmのSS製ケースはブルーCVDコーティングで包まれ、ハンドメイドによるギョーシェ装飾ダイヤル、トライアングルハンド、円柱状のスーパールミノバインデックス、そしてレザーストラップに至るまで10色の異なるブルーで仕上げられている。


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